【ネタバレ注意】TB03を考察するやつ
注意
これはTHE IDOLM@STER THE@TER BOOST 03ドラマパートネタバレ前提の考察記事です。
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前がき思いつかなかったので早速本題に入ります。多少のガバは大目に見てください。
⑴登場人物の整理
新ヒロイン・コレット(田中琴葉)
ある日紹介状を持って突然ミリオン座に現れた謎の女優。演技の才能に長けている。
その正体は支配人・ミルズと元ミリオン座女優の日本人の間の子。ミルズが劇場のオーナーの娘婿になることが決まったために日本人女優は妊娠をミルズに知らせることなくコレットを身ごもったまま日本に帰国、コレットを出産後間もなく死亡した。
元大女優・シンシアの推薦によりスタア・モニカを差し置いて新作公演『屋根裏の道化師』の主演に抜擢される。道化師が大切な人を失う気持ちを理解するために劇場のプロデューサーを、事件が明るみになり舞台が中止になるのを防ぐためにマドリーン、モニカを殺害した狂人。
探偵・ウォーカーに3人の殺害を暴かれ、事件が世間に明らかになり『屋根裏の道化師』が二度と上演されなくなることを恐れ投身自殺した
ここでイベント上位SR琴葉の覚醒前を見てみよう
カードセリフ「みなさん、本当に……本当にありがとうございます!暖かい応援のおかげで、最後まで演じきることができました。これで、亡くなった仲間たちも……きっと……。」
スキル名「最高の舞台のために」
ドラマパートの後だと全く印象が変わってくる。狂人というほかない。
スタア・モニカ(周防桃子)
ミリオン座のスタア女優。『屋根裏の道化師』の主演をコレットに奪われたことから敵意を持つ。
プロデューサー、マドリーンの殺害によって屋根裏の道化師が復活したのではないかと疑心暗鬼になる。詳しい描写は少ないが、コレットに詰め寄って彼女が演技のために2人を殺害したことを知り、コレットの行いを非難。ナイフにより刺殺される。
ほとんど謎が残されていないキャラクター。
うちの担当の演技最高だったでしょう??
大女優・シンシア(馬場このみ)
過去にとある事件でウォーカーと関わったことがある。
コレットに目をつけており、『屋根裏の道化師』の主演に推薦。ウォーカーを『屋根裏の道化師』公開リハーサルに招待した。
プロデューサー、マドリーン、モニカ、ミルズ亡き後『屋根裏の道化師』公演を決行。コレットの演技にご満悦だった。
明言は無いが最終公演にはウォーカーを招待したと思われる
- 最終公演のチケットは入手困難
- シンシアはウォーカーが来ることを事前に知っていて迎えに行った
- ウォーカーは1ヶ月日本に行っており自らチケットを取る余裕があったかどうか怪しい)
支配人・ミルズ(真壁瑞希)
元手品師で、オーナーの娘婿になり支配人の座まで上り詰めた。コレットの実の父である。
紹介状を持ってやってきたコレットに出会うまでは日本人女優との間に子供がいたことすら知らなかった。
日本人女優とコレットへの仕打ちを償うためにコレットの犯した3つの殺人の罪を背負うことを決意。恐らくコレットがモニカを刺殺した現場にピアノ線とリトルミルズの仕掛けを設置し、自分が犯人として疑われるように仕向けたと思われる。リリー警部に逮捕を言い渡されると屋根裏の迷路に逃げ込み、自殺した。
探偵・ウォーカー(白石紬)
過去にシンシアが犯人に疑われた事件を解決した。
ミリオン座の常連である。
シンシアから招待を受けミリオン座を訪れたところで殺人事件に遭遇する。
日本についての知識がある。
プロデューサー死亡後屋根裏に忍び込む。
ミルズ死亡後日本に1か月滞在。コレットの出生記録を発見する。
『屋根裏の道化師』最終公演後舞台上でコレットの罪を暴く。
マドリーン(徳川まつり)
ミリオン座の女優、コレットとモニカの対立については中立のようだった。
コレットのプロデューサー殺害に勘付き自首を勧めた。
警官に変装したコレットによって中庭でレンガで撲殺された。
リリー(七尾百合子)
普通の警察。探偵もの特有の突っ走るタイプの警察。
プロデューサー
ついに俺がドラマCDに出た。死んでるけど
相談に来たコレットに毒を盛られて殺害される。
屋根裏の道化師
新作舞台『屋根裏の道化師』のもとになった数十年前の事件の犯人。殺害ののち劇場の屋根裏に逃げ込み、消息不明になったため今でも劇場に住みついているという噂が流れている。ミルズ曰く真面目で気が弱く、優しい人間でありそれが殺人の引き金に繋がったらしい。
⑵大女優・シンシア
まずドラマパートを聴き終わって、色々整理してからひとつ思ったことがある。
「シンシアが大人しすぎる」
ドラマパートではコレットの狂気、モニカの焦燥、ミルズの悔恨、ウォーカーの聡明さと動揺…様々な登場人物の内面と背景が曝け出された。
しかし、シンシアだけは「引退した元大女優であり後輩のコレットを推薦し、殺人事件の後に被害者の弔いのためにも『屋根裏の道化師』の上演を進めた」以外に何も語られていない。
仮にも元大女優がこの事件をただ見ていたというのだろうか?シンシアとは本当にそれだけのキャラクターなのだろうか?シンシアは私たちに一切懐を見せることなくカーテンコールを迎えたのではないだろうか?本当に私たちはエピローグのページに辿り着いたのか?
劇場サスペンスのテーマ楽曲は「ラスト・アクトレス」である。この物語で「ラスト・アクトレス」とは誰のことなのだろう?
「ラスト」とはLust(欲望、色欲)でもRust(錆)でもなくLast(最後の)であるならば、最後に生き残った女優はシンシアである。
このブログでは「シンシア黒幕説」に基づいて考察を進める。(他の考察ブログなどでもすでに言われている説ではあるが)
私の考えた黒幕シンシアの目的は、「シンシアは数十年前に劇場で起きた屋根裏の道化師事件に何らかの因縁があり、舞台を降りた今再び屋根裏の道化師事件を劇場を舞台として再上演しようとした」である。つまり、一種の見立て殺人だ。
ここで、数十年前に起きた屋根裏の道化師事件について明かされていることを整理する
- 舞台として脚本にできるほどに記録が残っている
- ミルズが何か関わっていた様子である。年代的にシンシアも関わっていたかもしれない。
- ミルズ曰く道化師は真面目で気が弱く、優しい人物であった
- コレット(道化師役)のセリフ「私の指の隙間から零れ落ちていくのは無意識か、それとも自我か。ああ、人間の心は水の様だ。たやすく形を変え、一つ所に押しとどめておくことは出来ない。愛する人よ、君はもう、私に虹を見せてはくれない」→道化師の愛人の心変わり、精神疾患などによって道化師との関係が壊れ、道化師は狂気に染まっていく?
…ぶっちゃけ、これだけでは全然わからない。
屋根裏の道化師事件がどのような事件であったのかドラマパートで明かされている情報だけでは特定は不可能である。『屋根裏の道化師』事件自体が不明瞭なのでシンシアの繋がりを明確に示すことはできない。
ただ、ここでTB03ドラマパートのタイトルを見てみよう。
そう、このドラマパートのタイトルは『屋根裏の道化師』である。だがドラマパート通りなら『屋根裏の道化師』が指すものは数十年前の事件およびミリオン座の新作舞台のこと、この2つのみだ。
このドラマパート全体が『屋根裏の道化師』とはどういうことなのか?
そこで、このドラマパート全体がシンシアの仕組んだ『屋根裏の道化師』事件の再上演だという仮説を唱えたい。
もちろんこれだけが根拠ではない。ここで仮説の上で物語でのシンシアの行動について考え、仮説の補強をする。
コレットの紹介状は誰が書いたのか?
コレットは日本で産まれたが間もなく母を亡くした。しかし日本で演技を身に着けたというような描写があることから、母の縁や遺産によって劇団で生活していたのだろう。コレットについての描写はここで一度時間軸が途切れ、次に明らかになっているのは招待状を持ってミリオン座に素性を隠して現れたところだ。この時点でコレットは演技の才能と執着心を身に着けていた。
いくら演技の才能のある女優とはいえ素性の分からない者を受け入れるものだろうか?モニカのように反感を覚えるのが自然である。
シンシアが劇場の過去の記録からミルズの子の存在に辿り着き、素性を調べ上げてコレットの劇団に紹介状を書かせ、彼女の目的のためにミリオン座に呼び込んだ。
コレットは新作公演『屋根裏の道化師』の道化師役となり、演技の執着のために殺人すら犯す狂人としてミリオン座での『屋根裏の道化師事件』の再上演の立役者になるというシンシアにとって格好の駒だった。
新作公演『屋根裏の道化師』は何故作られたのか?
ミリオン座の新作公演『屋根裏の道化師』は過去に実際に起きた事件をモチーフにして脚本が書かれた舞台である。
だが、何故今になって過去の事件をモチーフにした舞台が作られたのだろうか?それも今でも劇場に道化師が住み着いているなどという曰く付きの事件である。先ほど示したシンシアの目的を考えれば説明がつく。
プロデューサー殺害
コレットはプロデューサーを毒殺した。ではその毒の入手経路は何だろう?殺鼠剤など身の回りにある毒を使用したのかもしれないが、シンシアが入手可能な毒の存在を示唆してプロデューサー殺害の最初の一歩を後押ししたのではないだろうか?
ウォーカーの招待
「偶然にも」ウォーカーが公開リハーサルのために招待された日にコレットの第一の殺人が発生した。だが、ウォーカーを招待したのはコレットではなくシンシアである。
コレットの素性を知ったうえでミリオン座に招待したシンシアならばコレットが殺人を犯したときにミルズがかばうことは容易に想像できただろう。ミルズが表向きの犯人とされ、真犯人のコレットが闇のうちに処理されることを含めてまでが過去の『屋根裏の道化師事件』の見立てなのかはわからない。
ただウォーカーは、警察が犯人はミルズというところで止まってしまうとしても、その先にあるコレットという真実に気付いてコレットを処理してくれる存在としてキャスティングされたのではないだろうか。シンシアは過去にとある事件で犯人に疑われていたところをウォーカーに助けられたとも言っていたし彼の腕は信頼していたのだろう。
モニカ殺害発覚時
モニカが部屋から出てこないことが分かったとき、シンシアはコレットの部屋に行きそのことを伝えた。
この時シンシアはウォーカーがコレットと一緒にいることに驚く素振りを見せていたが、直前のシーンでウォーカーがコレットが1人で部屋の中で芝居の練習をしているのを聞きつけたことを考えれば同様にシンシアにもウォーカーとコレットの話声が廊下で聞こえていたのではないだろうか。
シンシアはウォーカーに少しでも殺人現場に触れさせ、真実に近づかせることを目的としてウォーカーを探していた。しかし寮を歩いているとコレットの部屋からウォーカーの声が聞こえたため、とっさにコレットを呼ぶことが目的だったかのように装いつつウォーカーをモニカの殺害現場まで誘導したのではないだろうか?
『屋根裏の道化師』最終公演へのウォーカーの招待
先ほども書いたがシンシアがウォーカーを『屋根裏の道化師』最終公演に招待した可能性は高い。ウォーカーが真実に辿り着いていた以上招待しなくても自ら劇場に足を運んだかもしれないが、シンシアが事件の確実な幕引きのためにレールを敷いたのではないだろうか。
以上がシンシア黒幕説を支持する根拠である。
シンシアはオープニングからカーテンコールまで、完璧に黒幕を演じきった。
⑶カーテンコールのその先
本当にそうだろうか?
ここで、改めてミリシタの劇場サスペンスのカードを見てみる。すると、3枚ほどドラマパートで出てこなかった場面があるのが分かるだろう。
劇場サスペンス[支配人]真壁瑞希 覚醒後
この場面は恐らくマドリーン殺害とモニカ殺害の間、次の殺害現場にリトルミルズの仕掛けを置いて自分が犯人と疑われるように仕向け、コレットをかばって死ぬ決意をする場面といったところだろう。手に持っている写真は恐らくミルズと恋仲だった日本人女優。
だが、ミルズが書いたという手紙が発見された描写は無い。
劇場サスペンス[探偵] 白石紬 覚醒前
ドラマパートではプロデューサー殺害とマドリーン殺害の間の夜、ウォーカーが屋根裏に忍び込んだ描写がある。
しかしこのイラストで発見ている証拠のようなものはドラマパートでは出てきておらず、カードセリフもプロデューサー殺害直後のセリフとしてはあまり似合わない。
劇場サスペンス[探偵] 白石紬 覚醒後
このカード、一見すればカーテンコールでコレットと対峙している場面に思える。
だが、コレットと対峙したのは劇場の舞台上であるが、このイラストは明らかに建物の屋上である。それにこの時のウォーカーの口調はカードセリフのように詰問調ではなくもう少し穏やかだった。
また、ミリシタ感謝祭で配布された設定集にはオフショットとして屋上での撮影シーンの休憩中のイラストがあったが、ドラマパートに屋上の場面は無い。
『屋根裏の道化師』カーテンコールにはその先があるのではないだろうか?
このような筋書きが考えられる。
- ミルズはコレットの罪をかばって自殺する前に遺書を用意し、知る限りのことを記した。([支配人]覚醒後) ミルズはリリー警部に罪を暴かれた後に隠し扉で屋根裏に逃げ込み、自殺するその前に遺書を屋根裏のどこかに隠した。
- ウォーカーはコレットが自殺した後、屋根裏を調査してミルズの手紙を発見。([探偵]覚醒前) 遺書の内容からシンシアの行いに気づく。
- ウォーカーはシンシアを屋上で真犯人として指さす。([探偵]覚醒後)
このストーリーはあくまでほとんど想像で繋いだものに過ぎない。ただ、ドラマパートで明かされなかった点を紡ぐとこのようなシナリオが見えてくる。
また、ここでゲーム内MVを見てみよう。
アピールに入る直前にウォーカーが正面を指さし、
直後のアナザーアピールでコレットが舞台から落ち、ペンライトが赤く染まる。
既に多くの人が言及しているようにこれはドラマパートのカーテンコールのシーンである。MVにドラマパートのラストシーン仕込むの天才じゃないか?すこ
それはさておき、アピールに入らなかった場合ウォーカーの指先にいるのは誰だろうか
シンシアである。
また、ゲームサイズでは2番サビで終わっておりラスサビがフルバージョンのみであることも話題になった。
ラスサビの歌詞
よくここまでたどり着いたわ
ちょっと褒めてあげる
おっと ここから先はもう
二人だけのヒミツよ
出口のない舞台へ
ようこそいらっしゃいました
最高のおもてなし
最期にしてあげましょう
ラスサビの歌詞はいかにも真犯人のものといった様子だが、これはコレットのセリフではなくシンシアのものなのではないだろうか?
歌詞の話し言葉の口調はコレットのものではなくシンシアに近い。
また、「出口のない舞台へ~」の歌詞はコレットのものとしてあまり合わない。
シンシアだとしたら、「出口のない舞台」つまりこの現実を舞台としてシンシアが『屋根裏の道化師』事件を起こしたことなのではないだろうか。「最高のおもてなし 最期にしてあげましょう」でウォーカーのその後がどうなったのか、知る者はいない。
やむなくカットされたのかあえてカットしたのかは分からないが、シンシアがすべての黒幕でありTB03ドラマパートにはその先がある。私はこれを結論として考察を終えた。
⑷おわりに
色々書きましたが、割と想像で補完した部分も大きいです。あんまり信じ込まないでください。
最後にTB03全体について、実際1時間のボイスドラマで本格的なサスペンスを行うのは流石に限界があり、伏線の張り方に多少無理があるところもありました。(43、方言等)
しかし、単に本格的なサスペンスを楽しみたいのなら本屋に行って小説でも買って来ればよい話です。ですが、ライブでテーマ楽曲を初披露し、イベントで最高の楽曲とMVをプレイし、イベントコミュで自分がプロデュースしたアイドルが映画撮影まで進む過程を知り、カードのセリフでストーリーを想像し、カードの覚醒コミュで役を演じるアイドルの話を聞き、ドラマCDで映画本編を聴き、考察に頭を唸らせる…このような過程のエンターテイメントはアイドルマスターミリオンライブ!シアターデイズでしか味わえません。
TB03、本当にありがとうございました。